長年ピアノ使っていると、傷がついてしまうことは勿論ですが、表面からつやが消えてしまったり、湿気で金属部が錆びてしまったりします。このような汚れは、調律や調整ではなく、専門業者によるクリーニングが必要です。
ここでは、ピアノのクリーニングに掛かる費用と、ピアノのクリーニングはどのように行われるかをご紹介します。
クリーニングの料金
ピアノのクリーニングは、ピアノの種類によってクリーニング費用が変わります。
アップライトピアノは29,000~50000円
グランドピアノは50,000円~
と、業者ごとに料金のブレが非常に大きく、大手に頼むと10万↑掛かってしまうこともあります。
業者によってはクリーニングと調律をセットで依頼すると、通常の料金よりも安くなることがあるので、調べてみるのも良いでしょう。
注意するポイント
注意する点は、サイトに提示されている料金が安くても、運送料が別だったりすることがあるので、見積もりの際に不安な点は聞いておくことが大切です。
また、詐欺まがいの業者も多いので、多少料金が高くても信頼の出来る業者に依頼することが大切です。
クリーニングの作業手順
業者にピアノを預けた後は特にすることは無いのですが、業者に預けられた後何が行われているかを知ることで、クリーニングをしてもらう業者選びの際に役に立ちます。全部きっちり覚えておく必要は無いので、「大体こういうことをするんだな」程度に頭に入れておきましょう。
また、塗装やオーバーホール、内部が破損していた場合の修理(部品の取替え等)は別料金になります。事前に必要かどうかの確認をしておきましょう。
ピアノの解体
ピアノの各部位を蝶番まで解体します。
内部の清掃
解体が終わったら、ピアノ内部のホコリを隅々まで取り除きます。同時に、専用の洗剤等で汚れを拭き取ります。
外部の清掃
鍵盤の蓋などの外部部品をバフで研磨します。研磨後は、専用のワックスで磨き上げます。
金属部品の錆取り、研磨
ペダルから蝶番まで、錆取りから研磨までを行います。
鍵盤の研磨
鍵盤はピアノの中で最も手が触れる部分です。
88個全ての鍵盤を取り外し、1つずつ丁寧に研磨し、磨き上げます。
普段のお手入れも大切!
ピアノのクリーニングは大切なことですが、日ごろのお手入れも重要です。当たり前ですが、傷や汚れは酷くなる前に綺麗にしたほうがいいですよね。
外装部品のお手入れ
ピアノは湿気に非常に弱い楽器です。他のものと同じ感覚で水拭きをするのは辞めましょう。
ピアノ用の羽毛を持っているのならば、それでホコリを取るのが一番です。持っていない場合は乾拭きで良いでしょう。酷い汚れがあった場合は乾拭きでは取りきれない上に、汚れが取れないからといって強い力を入れて拭いてしまうと、それが更なる傷の原因となってしまうこともあります。
乾拭きでは落としきれないなと思ったら、硬く絞って水拭きをするか、薄めた中性洗剤を使用しましょう。
内部部品のお手入れ
内部の部品、特に鍵盤部は柔らかい布で乾拭きをしましょう。鍵盤はデリケートな部分なので、硬い雑巾で拭いてしまうと、素材を痛めてしまうことがあります。
白鍵は触れる頻度が高いので、手垢などの汚れが非常に付きやすいです。だからといってアルコールで拭いてしまうと鍵盤にひびが入ってしまうこともあるので、絶対に使用しないようにしましょう。汚れが酷い場合など、どうしてもという時は固く絞った布で拭きましょう。
市販のもので、鍵盤専用のワックスが売られていると思います。使用するときには、絶対に注意事項を読みましょう。余計汚れが酷くなってしまったり、傷がついてしまうことがあります。
勿論、普段から汚すことの無いように、ピアノを弾く前は手を洗ってから弾くようにすればなお安心です。