産業廃棄物収集運搬業(さんぎょうはいきぶつしゅうしゅううんぱんぎょう)


ピアノ運送用語集

産業廃棄物収集運搬業とは

事業活動などによって生じた不用品や廃棄物のうち、法律によって定められた種類にあたるものを、産業廃棄物と言います。その産業廃棄物を収集し、運搬する専門事業を「産業廃棄物収集運搬業」と言います。この事業を立ち上げるためには、管轄の都道府県知事に許可を受けなければなりません。ピアノ運送業者の多くは、これを保持しています。

近年、レアメタルへの関心が高まっていることを受け、産業廃棄物に対する意識改革が大きく変わりました。それらを受け、社会や経済へのコンプライアンス(法令厳守)の意識が、より一層の高まりを見せ始めています。こうした背景から、廃棄物処理法への厳守と違反時の罰則などがかなり厳しくなってきています。この運搬業の立ち上げの目的は、廃棄物の排出の抑制と処理の適正化によって、日本社会における生活環境の保全と公衆衛生の向上を図るためであり、また国民全体の健康維持にも貢献するためです。

この運搬業が適正に営業するために定められた廃棄物処理法は、1970年(昭和45年)に初めて「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」という名称で制定されました。その後、幾度かの改正が行われ、2000年に入るとマニフェストの見直しに伴い、時代の流れに並行するよう更に頻繁に改正されました。2006年には、人体に有害とされる石綿などを含む廃棄物に関して、処理基準なども定められています。そのため、この事業を行う際には許可を受けるための条件すべてを満たす必要があります。

お役立ち情報

産業廃棄物収集運搬業許可を受けるためには、一定の条件を満たす必要があります。その条件とは、「講習会を受講すること」・「経理的基礎を有していること」・「適法かつ適切な事業計画を整えていること」・「欠格要件に該当していないこと」・「収集・運搬・処理に必要な施設があること」の4つであり、これらの条件にはさらに細かく要件が定められています。

これら全ての条件をクリアすることで、晴れて産業廃棄物収集運搬業許可を受けることが可能となります。なぜ、このように細部に渡って、様々な条件が定められているのかと言うと、産業廃棄物の中には悪臭を発散させるものや、飛散・流出によって自然環境を破壊するもの、人体に重篤な症状を引き起こす原因となる物質などが含まれている場合、更に爆発などの危険が潜んでいる場合などがあります。

これらを防止するため、細かく条件設定することで、様々な種類の産業廃棄物に関する知識と適正な処理方法で、安全な収集・ピアノであれば運搬・運送業務が行えるからです。更に営利目的も含むため、常時利益計上ができる事業計画をきちんと整えていることも必要です。しかし、これらの知識や人材を整えているだけではまだ不十分であり、収集・運搬した廃棄物を適正な方法にて処理が行える施設なども保有していなければなりません。現在、産業廃棄物収集運搬業を営んでいる業者は、これらの条件をすべてクリアしているので安心なのです。

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