即興曲(そっきょうきょく)


ピアノ運送用語集

即興曲とは

即興曲とは作曲形式の一つです。フランス語ではimpromptuと呼ばれています。このような種類の作品が作られているのは主にクラシック音楽です。即興という名前がつけられていますが、必ずしもその場の思いつきだけで作られた曲と限らないのが即興曲の特徴です。即興にこだわることより、より自由な発想で作ることを大切にしています。

柔軟な発想で作られた短めの楽曲で、ピアノで演奏するために作られた曲のことを性格的小品と呼んでいます。また、その名から連想できるような、即興演奏することだけを目的に作られたのではない、というのが特徴です。

このジャンルの曲を世界で初めて作ったのは、ヤン・ヴァーツラフ・ヴォジーシェクというオーストリアの作曲家です。彼は1791年生まれの作曲家で、34歳の若さで亡くなった短命の音楽家です。1817年に初めてimpromptuという名前を使用して曲を書いています。彼の書いたこの曲が、このジャンルの曲の始まりとされています。その後、impromptuという名称を用いたジャンルの曲が多くの作曲家によって作られました。

お役立ち情報

即興曲として作られた曲で、世界的にも最もよく知られているのはシューベルトが作曲した曲です。シューベルトが作曲したこのジャンルの作品として有名な曲は二作品あります。そのうちの一つが作品番号90番の作品です。この作品は一つだけでなく、四つの曲から成り立っているのが大きな特徴です。形式にこだわるよりも、より自由な発想で美しい旋律を作り出すために、シューベルトはこの作品を作り出しました。四つの作品の関連性は薄く、それぞれが個性にあふれた美しさを持っています。演奏するのがあまり困難ではなく短いため、ピアノの学習者の練習用の曲としても広く使用されています。

シューベルトが作曲したもう一つの即興曲は作品番号142番の作品です。この作品は90番の作品と同様に四つの曲から成り立っていますが、90番のように一つ一つの曲が独立した形式をとっておらず、相互に深い関連性を持っていることが指摘されています。したがって実質的にはソナタ形式の曲とみなされている場合も多く、演奏される場合には四曲を通して演奏されることが多いのが特徴です。こうした即興曲は短くて弾きやすいことから、ピアノの調律をする場合にも利用されることがあり、引越しをしてピアノを運送した場合などにも弾かれることがあります。

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