スピネットピアノ(すぴねっとぴあの)


ピアノ運送用語集

スピネットピアノとは

一般的なピアノの種類は大きく分けてグランドピアノとアップライトピアノの2つに分かれます。大型で横型のものをグランドピアノというのに対して、縦型のピアノをアップライトピアノと言います。アップライトピアノはさらに3つに分類され、その中でもコンソールピアノ・アップライトピアノ・スピネットピアノと更に細かく分類されます。

この3種の見た目は似ていますが、それぞれ音や構造が異なります。スピネットは単に背の低いピアノを指して呼ぶことが多いですが、厳密には鍵盤を押した時にハンマーを弦まで運ぶ打弦機構である『アクション』が、鍵盤よりも下にあるピアノを指してスピネットピアノと呼びます。

下の板(下前板)を開けて内部構造をのぞいてみると、アクションの一部が明確にわかります。
また、音を鳴らす機構として小型化し、無理矢理アクションを下に降ろしています。それが鍵盤の動きをハンマーに伝えるために、通常のピアノよりも回転軸が2つ余分に多く設定されていること、それがスピネットの特徴のひとつです。また、全体的な大きさも小型であるため、弦も短く響板も小さくなっており、アップライトピアノより音の伸び(サステイン)はやや少なくなるという特徴も持っています。

お役立ち情報

スピネットピアノは、コンソールピアノとほぼ同様の背丈の低い小型のピアノで、アップライトピアノの一種です。コンソールピアノよりも少し小さくて、重量も20~30kg前後と軽いのが特徴です。響板が小さく、ピアノ弦も短いものが張られており、アクションが鍵盤より下に来る構造で、サステインが少なめで音量もアップライトピアノに比べると少し小さいのが特徴です。

元々16~18世紀の西ヨーロッパで盛んに製作・利用されており、日本でも1930年代半ばより製作されていましたが、現在はほとんど生産されていません。20~30kgという軽量であるため、運送も大人2人もいれば十分なピアノです。小振りで音が小さいといった特徴も、狭い日本の住宅事情には最適なピアノでしたが、海外製のコンソールに比べ、音量とサステインが足りず、いつしか音が悪いという認識にすり替わってしまいました。それに対抗するために開発された大型な縦型ピアノやアップライトピアノが製作されたことにより、スピネットピアノの需要は急速に廃れていきました。現在では、縦型ピアノといえばポピュラーな形状であるブラックのアップライトピアノが主流となっています。
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